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【令和6年度(第56回)社労士試験対策】
令和6年度(第56回)社労士試験の年金科目の改正対策の中でも年金の改定は重要です。
本試験でも出題率が高いので、最新の年金額やそれを計算する物価変動率、名目手取り賃金変動率、改定率なども押さえておきましょう。
ここでは、令和6年度の年金額改定について解説しています。
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令和6年度 年金額の改定・老齢基礎年金の満額
毎年1月、総務省より前年の物価の動向や全国消費者物価指数が公開されます。
国民年金や厚生年金の年金額は、この物価の動きが改定の指標の1つとされています。
そのため、前年平均の全国消費者物価指数が明らかになると、次年度の年金額が確定し公表されます。
年金額の改定ルール
年金額改定は少々複雑なところがあります。物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回る場合、支え手である現役世代の負担能力に応じた給付とする観点から、名目手取り賃金変動率で改定することになっています。
参考までに、昨年の令和5年度とは改定内容が異なります。令和5年度の年金額の改定は初めて異なる基準で改定され、新規裁定者の年金額は名目手取り賃金変動率(2.8%)、既裁定者の年金額は物価変動率(2.5%)で改定が行われました。
令和6年度の年金額は、新規裁定者及び既裁定者という区分ではなく、生年月日に応じて2つに区分されるようになっています。
昨年までとは大きく違う点ですので必ず押さえておきましょう。
令和6年度 年金額改定に関わる各数値や指標
●物価変動率:3.2(※昨年2.5%)
●名目手取り賃金変動率:3.1%(※昨年2.8%)
●マクロ経済スライドによるスライド調整率:▲0.4%
名目手取り賃金変動率3.1%を用いて改定したうえ、マクロ経済スライドによる調整率(▲0.4%)が行われます。
賃金変動率3.1%-0.4%(マクロ経済スライドによる調整率)=2.7%
令和6年度の年金改定率は2.7%となります。
改定率
令和5年度の年金額は、昭和31年4月1日以前生まれ、昭和31年4月2日以後生まれなのかによって異なります。※昨年のように新規裁定者や既裁定者で変わるわけではありません。
それぞれ「2.7%」で改定されることになります。
これにより、令和6年度の改定率は、
●昭和31年4月2日以後生まれ:令和5年度の改定率(1.018)×1.027=1.045
●昭和31年4月1日以前生まれ:令和5年度の改定率(1.015)×1.027=1.042
となります。
老齢基礎年金の満額
令和6年度の年金額(老齢基礎年金の満額)は、
●昭和31年4月2日以後生まれ:780,900円×1.045≒816,000円
●昭和31年4月1日以前生まれ:780,900円×1.042≒813,700円
ということになります。
昨年は70万円台だったのに対し、今年は80万円台になりました。
令和6年度つまり令和6年4月以降の年金額は、前年度に比べて2.7%引き上げられます。
試験対策のポイント
令和6年度の年金改定については、以下のポイント、数字を把握しておきましょう。いずれも出題実績があるので覚えておくことをオススメします。
【ポイント】
令和6年度の年金額は、新規裁定者及び既裁定者という区分ではなく、生年月日に応じて2つに区分
(昭和31年4月1日以前生まれ 昭和31年4月2日以後生まれ)
【物価変動率】 3.2%
【名目手取り賃金変動率】 3.1%
【年金改定率】 2.7%
【老齢基礎年金満額】
・昭和31年4月1日以前生まれ 816,000円
・昭和31年4月2日以後生まれ 813,700円
年金額は択一式で数値が論点になったり、選択式で抜かれる可能性もあります。
できるだけ数字も覚えておきたいところです。
一番覚えにくいのが年金額満額、2種類の金額がありますが、覚えやすい片方の816,000円を覚えておき、もう一つとの差が-2,300円と覚えておくと良いかもしれません。
以上、令和6年度の年金額改定でした。
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