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第53回社労士試験の総括

ここでは第53回社労士試験の結果について、合格率、合格者数、受験者数、選択式と択一式についてそれぞれ考察しています。

 




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 令和3年度(第53回)社労士試験の総括

 合格率7.9%は過去10年間で2番目に高い

令和3年度(第53回)の社労士試験の合格率は7.9%でした。

これは平成27年度以降では最も高い合格率、過去10年間では2番目に合格率です。

社労士試験の合格率は平成20年度~26年度まで5~10%以内でしたが、平成27年度に最も低い…いや、社労士試験史上最低の合格率、2.6%がありました。

更に平成28年度では4.4%だったことから、5%に以下が定着しはじめたとされていましたが、翌年の平成29年度では6.8%と上昇、続く平成30年度は6.3%、令和元年度は6.6%、令和2年度は6.4%と、4年連続で6%台をキープしていました。

なので、5%以内の定着説は一過性であったとされ、令和3年度も6%以上の合格率が予想されていました。

そして実際に今回の令和3年度社労士試験では予想を大きく上回り、7.9%という、最近ではかなり高い合格率となりました。

平成29年度以降は連続して6%以上の合格率をキープしていることから、今後も6~7%台の合格率が続くのでは…と予想しているところもあります。

 

第53回社労士試験過去10年間推移

(出典:厚生労働省)

 受験者数が大きく増加

今年の第53回社労士試験の合格者数は2,937人と、前年より700人増加しています。

合格者数の増加については、受験者数(37,306人)が前年より2,500人近くも増えたことと、合格率が前年より1.5ポイント上昇したことが要因かと思います。

特に受験者数の増加は目立ちました。

前年は新型コロナウイルスの影響で試験を断念した方がかなり多く、受験率が大きく低下しました。

具体的には令和元年度が77.5%に対し、令和2年度が70.8%と減少…しかし令和3年度から受験率が74.0%と上昇しています。コロナ慣れ?ワクチン?色々説はありますが昨年断念した方もリベンジされたことでしょう。

 

 

 【選択式】労一の難易度に基準点が影響

今年の選択式のレベルをみると、総合得点の平均点は21.8点と、前年より1点以上下回っています。

前年より難易度は高かったことから、総合得点の合格基準点は前年より1点引き下げられ、令和3年度は24点でした。

大きな要因としてはご存知の通り「労務管理その他労働に関する一般常識」の平均点が1.5点と、極端に低かったことが挙げられます。

どこの予備校や通信講座の予想を見ていても、労一に関しては2点救済は確実とされ、中には1点救済予想もありました。その他では「雇用」「社一」「国年」が候補に…

結果としては労一が1点救済、予想が少なかった国年が2点救済となりました。

ちなみに1点救済が行われたのは平成25年度の「社一」以来で、過去10年間でも2回目となるかなり異例の救済だったと思います。

選択式は毎年どの科目が救済になるかと話題になりますが、1科目でも2点となると、あとは救済の運任せになってしまいます。もちろんそれで合格できればラッキーですが、今後選択式対策としては全科目3点以上は確保できるように目指したいところです。

 

 【択一式】合格基準点は前年より高い!全受験者の平均点が影響か?

今年の択一式の合格基準点は45点以上でした。

いわゆる奇問難問が目立ちましたが、受験者の平均点は前年より0.8点上昇しています。(45点以上)

これは「難問はあるが他が簡単」、前年と比べて正解できる問題の割合が高かったということです。

ちなみに、令和3年度の全受験者の択一式の平均点は、32.3点でした。前年が31.5点だったので0.8点上回っています。

今年同じ合格基準点45点だったのが平成30年度ですが、そのときの全受験者の択一式平均点は32.1点でした。かなり近いですね。

2点低かった、合格基準点が43点の令和元年度では、平均点が30.2%だったので、全受験者の択一式平均点は合格基準点に影響するものと考えられます。

・平成30年度(32.1点)⇒45点

・令和元年度(30.2点)⇒43点

・令和2年度(31.5点)⇒44点

・令和3年度(32.3点)⇒45点

問題の難易度(受験者の平均点)に比例して決定されるのであれば、今後も「総得点を何点以上とればOKという最低ライン」を決めるは難しいでしょう。

 

 まとめ

今年の第53回社労士試験について、

● 合格率は過去10年間で2番目に高い7.9%

● 今後も6~7%台をキープか?

● 昨年はコロナで受験者数が大幅に減少したが今年は増加

● 択一式の合格基準点は問題レベルによって比例する

● 選択式の救済は運任せになるので3点確保が安泰

合格率はあくまで予想の範囲ですが、令和4年度以降の社労士試験対策として、問題レベルに合格基準点が左右されると思われるので、これまでの出題傾向等はマストですが知識の理解度がより重要になっていきそうです。

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