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先日、令和3年度(第53回)社労士試験が実施されました。受験された方、本当にお疲れ様でした。
ここでは令和3年度(第53回)社労士試験の択一式の講評・各科目の難易度・予想合格ライン・救済の可能性についてまとめています。
合否判定の参考にしていただければと思います。
目次
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第53回社労士試験【択一式】講評・難易度・救済の可能性
全体
第53回社労士試験択一式の全体としては、極端に難しいレベルではありませんでしたが、長文や事例など厳しい問題が目立ちました。
冊子のページ数も増え、過去最多数(68項)となったので時間に追われた方も多かったでしょう。いや、このページ数…見直して欲しいですね。年々増えてますよ…
そのため時間が足りず、本来なら正答できたのに得点が思うように伸びなかった受験生が少なくないと思います。
なので、問題のレベルから総合基準点を考えた場合、全体としては、昨年度の基準点と比べて少し低くなるのではないかと予想します。※極端に低くなることはないと思いますが…
合格基準点 予想
合格基準点については昨年度(44点以上)よりは少し低くなる可能性があります。
43点もしくは42点もあり得ます。
各科目の難易度レベル
● 国民年金は易しい~普通レベル
● 雇用・厚生年金は普通レベル
● 労基労衛・労災は普通~やや難しいレベル
● 労一・社一はやや難しいレベル
● 健康は難しいレベル
と予想しています。
基準点の引下げ(救済措置)の科目
科目別の基準点の引下げ(救済措置)について、
正答状況によりますが、可能性としては難易度が高かった健康保険・一般常識2科目(労一・社一)は引き下げになる可能性があります。
各科目の講評【択一】
労働基準法・労働安全衛生法
予想レベル:普通~やや難しい
労働基準法は例年通り、通達・判例の問題が目立ちました。多くは一般的なテキストなどに記載されている内容でしたので極端に難しいレベルとはいえません。そのため全問正解できた方も少なくないでしょう。できれば8問中5問は正解して得点を稼ぎたいところです。労働安全衛生法の難易度もそこまで高いレベルではありませんでしたが、文章の長い問題があったので、長文に惑わされたりしたかもしれません。レベルだと労衛の方がやや難しいかと思います。
労働基準法と労働安全衛生法をトータルで見ると、極端に難しいレベルではないので確実に基準点を確保し、最低でも7点前後はとっておきたいところです。
救済の可能性:救済の可能性は低い
ポイント:問1・4・6・9で最低4点確保、労基・労衛共に比較的得点しやすいので合わせて7点は確保できれば◎
労災保険法(徴収法)
予想レベル:普通~やや難しい
労災保険法は事例や認定基準などの出題が目立ちました。認定基準を出題した問7は奇問難問レベルなので捨ててもOKかと思います。また、労災の特徴である1つのポイントに視点を置く問題が複数ありました。その他はやや難しいレベルですが、得点は取れるレベルです。中でも問7は基本問題なので確実に正解しておきたいところ…徴収法関連の問題は基本的な内容が中心ですが、問9は少し難しいかもしれません。
労災保険法トータルとしては、総得点で6点以上は取れるレベルです。
救済の可能性:救済の可能性は低い
ポイント:問5・6は正解しておきたい、更に問7と徴収法関連で4点は確保できるレベル、総得点で6点以上は取れる
雇用保険法(徴収法)
予想レベル:普通
雇用保険法は行政手引からの出題が目立ちました。行政手引関連は難しいレベルでしたが、基本問題もあったのでそれらを確実に正解し、雇用保険関連で3点は取っておきたいところです。徴収法関連はどれも難しいレベルではありませんが、問8は選ぶのに迷う人が多そうな問題、問10は具体的な内容なので勘違いしてしまう人が多そうな問題です。徴収法で2点は確保したいところです。
雇用保険法トータルとしては最低でも5点は取っておきたいです。
救済の可能性:救済の可能性は低い
ポイント:問2・4・5・6・7は取っておきたいところ、総得点で5点以上欲しい
労務管理その他の労働に関する一般常識・社会保険に関する一般常識
予想レベル:やや難しい
労務管理その他の労働に関する一般常識は、最近の傾向通り労働経済が2問、法令等が3問ありました。内訳として労働契約法等・労働関係法規・社会保険労務士法でした。労働経済のうち白書は難問かと思いますので正解できなくても致し方ないでしょう「就業形態の多様化に関する総合実態調査」は過去に出題実績があるので、過去問をやっていればなんとか正解できるレベルです。法令の問題に関しても、極端に難しいレベルではないので、労一で最低でも2点は正解しておきたいところです。
社会保険に関する一般常識は、全体的にそこまで難しくありません。もしかしたら知らない規定が含まれている問題が多かったかもしれませんが、消去法で正解を選ぶのは可能です。また、白書から出題がありましたが、こちらも冷静に考えれば正解できるレベルです。労一よりレベルは易しいと思うので、5問中3問は正解しておきたいところです。
つまり、労一が難しいので社一でカバーし、総得点で4,5点は確保できれば良いでしょう。逆に社一を落とすと厳しい結果になる可能性があります。
救済の可能性:正答状況により救済の可能性あり
ポイント:労一は難しいので社一(問6~8)でカバーする
健康保険法
予想レベル:難しい
健康保険法は出題傾向の通り、通達や事務連絡からの出題がありました。前半はこれまで見たことない問題があったかもしれませんが、後半は過去に出題実績がある問題や基本問題も多くありました。ここで得点を確保したいところですが、全体的なレベルとしては難しいと思います。例えば後半の問題でも、2つまで絞れるがその2つで迷う…という問題もあったでしょう。
救済の可能性:正答状況により救済の可能性あり
ポイント:得点を稼げない科目だが後半問題で5点以上取っておきたい
厚生年金保険法
予想レベル:普通
厚生年金保険法は基本事項からの出題が目立ちましたが、問題文が長文、事例的な問題、複数の論点が含まれた問題があったので迷った方も多いでしょう。冷静な判断ができれば正解できるレベルですが、時間を気にするあまり、焦って適切な判断ができなかった受講生もいるでしょう。このことから全体的な正答率が下がっている可能性がありますが、難易度は普通レベルかと思うので6点以上は取っておきたいところです。
救済の可能性:救済の可能性は低い
ポイント:長文や事例が多く時間が掛かる問題だがレベルは難しくない、6点以上は確保したいところ
国民年金法
予想レベル:易しい~普通
国民年金法も事例問題の出題がありました。その内多くは基本知識で正解できるレベルですが、苦手意識が働き適切な判断ができなかった受験者も少なからずいるかと思います。事例問題は時間を使うため、焦ってしまいミスをする可能性も高いです。ただ、厚生年金よりレベルは易しいのである程度の得点は稼げる科目です。
救済の可能性:救済の可能性はかなり低い
ポイント:事例問題があるが厚生年金よりシンプルで解きやすく難易度も低い、できれば得点を稼ぎたい科目
以上、第53回社労士試験、択一式の講評・難易度・救済の可能性まとめでした。
科目別の詳しい考察などは後日更新していく予定です(゚д゚)
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注意点
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