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【令和4年度(第54回)社労士試験対策】
今回は労災保険法(労働者災害補償保険法)に関する改正情報です。
脳・心臓疾患の労災認定基準の改正が施行され、業務の過重性の評価や対象疾病が追加されました。
目次
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労災認定「脳・心臓疾患」の基準に関する改正
施行期日は令和3年9月15日
脳・心臓疾患の労災認定基準については、改正から約20年が経過する中で、働き方の多様化や職場環境の変化が生じていることから、最新の医学的知見を踏まえて、厚生労働省の「脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会」において検証などを行い、令和3年7月16日に報告書が取りまとめられました。
これにより、脳・心臓疾患の労災認定基準が改正されました。
脳・心臓疾患の労災認定基準の改正ポイントは以下の通りです。
①長期間の過重業務の評価に当たり、労働時間と労働時間以外の負荷要因を総合評価して労災認定することを明確化
②長期間の過重業務、短期間の過重業務の労働時間以外の負荷要因を見直し
③短期間の過重業務、異常な出来事の業務と発症との関連性が強いと判断できる場合を明確化
④対象疾病に「重篤な心不全」を追加
この中で①~③に関しては業務の過重性の評価に関すること、④は対象疾病の追加です。
このポイントだけでもOKですが、①~③についてはそれぞれ解説します。
改正前の基準は維持
まず、改正前の認定基準は維持されます。
【労働時間】
・発症前1か月間に100時間または2~6か月間平均で月80時間を超える時間外労働は、発症との関連性が強い
・月45時間を超えて長くなるほど関連性は強まる
・発症前1~6か月間平均で月45時間以内の時間外労働は、発症との関連性は弱い
【労働時間以外の負荷要因】
・拘束時間が長い勤務、出張の多い業務など…
①労働時間と労働時間以外の負荷要因を総合評価して労災認定することを明確化
「元々ある労働時間の基準には至らないがこれに近い時間外労働+一定の労働時間以外の負荷」これが業務と発症との関連が強いと評価します。
②労働時間以外の負荷要因を見直し
拘束時間が長い勤務や出張の多い業務などに加え、
・勤務間インターバルが短い勤務
・身体的負荷を伴う業務
などが評価対象として追加されました。
③業務と発症との関連性が強いと判断できる場合を明確化
「発症前おおむね1週間に継続して深夜時間帯に及ぶ時間外労働を行うなど過度の長時間労働が認められる場合」等が例示として挙げられています。
試験対策
試験対策としては、これまでの認定基準は維持され、(脳・心臓疾患に関する)評価内容がより具体化したことを確認しておきましょう。
語句は暗記しなくても、何度か読んで頭の隅に置いておくと択一式、選択式でも対応できるかと思います。
例えば、
労働時間と労働時間以外の負荷要因を総合評価…
勤務間インターバルが短い勤務や身体的負荷を伴う業務…
発症前おおむね1週間…
対象疾病に追加された「重篤な心不全」…
などは確認しておくと良いかと思います。
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