第52回社労士試験(2020年度)の対象となる「徴収法」に関する法改正です。

雇用保険の保険料算定対象に関して、令和2年3月31日末で免除対象労働者の特例が廃止されました。

ここでは改正内容やポイント、出題例などについて紹介しています。

 




スポンサーリンク


免除対象高年齢労働者の特例廃止

これまで65歳以上の雇用保険の被保険者(高年齢被保険者)は、雇用保険料の徴収が免除されていましたが、

令和2年4月1日改正により、65歳以上の被保険者も雇用保険料を徴収し、納める必要があります。

以下の規定が廃止となりました。

保険年度(4月1日)の初日に64歳以上の労働者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く)がいる場合には、雇用保険料の保険料が免除

 

改正までの沿革

今回の改正は、65歳以上の雇用保険料徴収に関する改正です。

円滑としては、2017年1月1日から65歳以上の労働者も雇用保険の適用条件(※1週間の所定労働時間が20時間以上・31日以上の雇用見込みがある場合)を満たせば、「高年齢被保険者」として雇用保険が適用されるようになりました。

しかし、その場合は保険料の徴収が必要になります。

そうなると混乱が起こる可能性があるため、それを避けるために2020年3月31日までは保険料の徴収が免除されてきました。

雇用保険料というものは、事業主と被保険者が保険料を折半で負担しますが、両方が免除されるため、事業主は被保険者から雇用保険料徴収をする必要はありませんでした。

今回の改正により、2020年4月1日から免除の規定が廃止となります。

65歳以上の被保険者を雇用していた場合は、年齢に関係なく雇用保険料を納める必要があります。

ということは、65歳以上の高年齢被保険者からも、本人負担分として雇用保険料を徴収する必要があります。

 

保険料を徴収するタイミングは?

労働者から雇用保険料の徴収を開始する時期ですが、算出する場合は賃金締切日で判断します。

例を挙げて解説します。

毎月末日締め 翌月5日支給の場合

給与の支払いが「毎月末日締め 翌月5日支給」の場合は、5月5日から徴収がスタートします。

4月5日は改正後ですが、賃金締切日が3月31日にあたるので、このタイミングでの保険料の徴収は発生しません。

毎月5日締め 当月末日支給の場合

給与の支払いが「毎月5日締め 当月末日払い」の場合は、賃金締切日が4月5日になるので改正後になります。

そうなると、4月30日の給与から雇用保険料の徴収が必要になります。

 

労働保険料算定の入れ忘れに注意

実務的な話ですが、労働保険料の算出の入れ忘れに注意が必要です。

2020年度に確定した労働保険料を支払うのは2021年度ですが、その際に免除されていた65歳以上の高年齢被保険者の賃金分も忘れずに追加しましょう。

忘れると、雇用保険料を労働者から徴収したけど納めていないといった事態になりかねません。

 

改正のポイント・出題例としては…

改正のポイントとしては、その規定自体が廃止なったという点です。

ただし、廃止になったからといって最初から無かったと覚えるのは危険です。

2020年3月31日までは免除されていた…という問題が出た場合は分からないので、改正前の規定についてはきちんと押さえておく必要があるでしょう。

 

出題される可能性でいうと、前の規定と今の規定の比較…というポイントが予想されます。

・2020年度までは免除されていた…(〇)

・今も免除されている…(× ※2020年4月1日より廃止)

これは考えすぎかもしれませんが、先ほど解説したように「いつから保険料の徴収がスタートする」といった問題もあるかもしれません。

「毎月末日締め 翌月5日支給」の場合は2020年5月5日から徴収がスタートする…(〇)

「毎月5日締め 当月末日払い」の場合は2020年4月30日から徴収がスタートする…(〇)

繰り返しですが、算出する場合は賃金締切日で判断します。

 

単に廃止の改正ですが、出題率が高いポイントなので細かくチェックしておきましょう。

 

第52回社労士試験の徴収法の改正については、以下でも詳しく解説

第52回(令和2年)社労士試験の「徴収法」の法改正事項

 

スポンサードリンク