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今回は「社会保険に関する一般常識」に出題される白書・統計数値の「国民医療費」についてです。

対策が難しい白書・統計問題ですが、毎年最新版が公表されるので必ず新しい情報をチェックする必要があります。最新版は令和2年11月に厚生労働省の公式サイトで公表されています。

ここでは最新の国民医療費の数値や試験対策について解説しています。

 




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 国民医療費とは

「国民医療費」というのは、“当該年度内の医療機関等における保険診療の対象となり得る傷病の治療に要した費用を推計したもの”です。

国民療養費は、

・医科診療の診療費
・歯科診療の診療費
・薬局調剤の医療費
・入院時食事
・生活医療費
・訪問看護医療費

などが含まれています。

推計する方法は、医療保険制度等による給付、後期高齢者医療制度による給付、公費負担医療制度による給付、これに伴う患者の一部負担等によって支払われた医療費を合算します。

要するに「保険適用の医療費の合計」といった感じです。

この国民医療費については毎年厚生労働省が公表しており、最新版では平成30年度の国民医療費が公表されています。

令和2年11月に公表されたので、次の第53回社労士試験で対象となる範囲です。

 

 最新の国民医療費の数値と傾向

 全体の数値

平成30年度の国民医療費については、43兆3,949億円でした。

前年度に比べて3,239億円増加(0.8%増)という結果です。

人口一人当たりでみると、34万3,200円で前年に比べ3,300円増加(1.0%増)です。

長期的な推移でみると国民医療費は増加傾向で推移しています。

ポイントとしては前年より増加したという点、長期的に見ても増加傾向であるという点です。

細かい数字は覚えなくても、大体の数字の規模、更にどのように推移しているかは重要なポイントです。

過去に択一式で「国民医療費は40兆円を超え」のような論点で出題された実績があります。

【チェックポイント】

・国民医療費は約43兆円(人口一人当たり約34万円)
・前年に比べて増加した
・長期的に増加傾向

 

 区分別

もう少し詳しく、区分別だと「医療保険等給付分」が19兆7,291億円と全体の45.5%を占めていてます。(最大の割合)

更に「後期高齢者医療給付分」が15兆576億円 で全体の34.7%を占めていることから、国民医療費の1/3は高齢者の医療で占められています。

実はこの点も過去に選択式で論点にされた実績があるので要チェック項目です。

 

統計の細かい数字までは覚える必要はないと思いますが、国民医療費は出題実績があるので大体の数字の規模と傾向はチェックしておくと良いでしょう。